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感謝のおにぎり 最終話 [創作童話]

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感謝のおにぎり文字有.png ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
作品名:感謝のおにぎり 最終話
作品番号:49
原 作:清原 登志雄
校 正:橘 かおる/橘 はやと
イラスト:姫嶋 さくら
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日が上った頃、スズは巡査に連れて行かれました。駐在所へ行く途中、スズは誰かに声をかけられました。
「スズちゃんの家の事は良く知っているよ。おなかが空いただろう、これでもお食べ」
スズが顔を上げると、近所に住むお婆さんでした。とても、親切なお婆さんでしたが、身寄りが無く、毎日、近くの寺にある仏様に手を合わせていました。スズは、お婆さんを見つめると、ゆっくりと頷き、おにぎりを受け取りました。
2週間後、巡査の取り調べが終わり、スズは、やっと家に帰る事を許されました。
「食べ物がわずかしか残っていなかった、どうかおとうが、生きています様に…」
家に帰ると、父は痩せていましたが、何とか生きていました。スズは泣きながら
「おとう、1人にしてごめんね」
「ワシのために、盗みを働いたんだね。すまなかった」
父は、スズを抱きしめました。その時、スズは、ハッと気がつきました。
「近所のお婆さんに、おにぎりをもらったんだ。お婆さんにお礼を言ってくる」
スズはお婆さんの家に行きましたが、お婆さんは、なかなか家から出てきませんでした。何があったのだろう? 近くの人に話を聞いたところ、お婆さんは数日前に亡くなったとの事でした。お婆さんは、身寄りも食べ物も無く、お寺の前で倒れていたそうです。どうも、スズに渡した、おにぎりが最後の米だったようです。
数日後、父とスズは、お婆さんの墓参りに出かけました。スズは手を合わせると、
「村の人達は自分に冷たかったけど、お婆さんだけは違った。ありがとう。お婆さんに仏様の救いがありますように…」
その時、墓の前で
「生きるということは、他の命を犠牲にしているという事なんだよ。自暴自棄にならず生かされている事に感謝して生きていくんだよ」
お婆さんの声が聞こえました。その後、2人はお婆さんの墓の前に、感謝のおにぎりを供えました。墓の近くでは梅の花が咲き、良い香りがしていました。

■ 感謝のおにぎり第1話
http://douwachan02.blog.so-net.ne.jp/2015-04-14

■ 掲載予定 童話制作委員会HP ■
http://douwaseisaku.ie-yasu.com/SAKUHIN-fream.html



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